理学療法士Aのつぶやき 7つの習慣「主体的である」をリハビリで活用する
リハビリで改善するための極意を伝授します。
栄養をしっかり取って、療法士に言われた自主トレを毎日する。栄養を摂れていれば筋肉が作られる速さは若くても100歳でも変わらないのです。
これで進行性の疾患でない限り、老若男女問わず基本的に能力や痛みは改善していきます。
こ れ だ け で す 。
しかし、これが出来ないからリハビリしても良くなりにくいのです。
ではなぜできないのか?
基本的にリハビリを始める方は、主体的でない方がほとんどです。
なぜなら、運動しないといけない。と頭の片隅ではわかっていても、年のせいなどと自分に言い訳をしてしまうからです。
行動を起こさず主体的になれず、周りの環境に流された結果、身体機能が低下して切羽詰まってきたところでリハビリ開始となる。
リハビリにおいてほとんどの場合、主体性がある方ならば自分から積極的に行動するため、自主トレーニング指導で毎日のメニューを行い、月一回の訪問で進捗状況を確認すれば事足ります。
しかし、そんな方は稀なため、自主トレーニングはしないという前提で考えて、週に何回かのリハビリが必要となってきます。
高齢の方は特に、仕事をやめ、家にいる時間が長くなり成功体験が少なくなる。
病気になったり、やることが無くてぼーっとしていると能力が低下してくる。
以前は出来ていたことが出来なくなっていく喪失感。
時代に取り残されて、ジェネレーションギャップによる価値観や常識の違いから些細な事で非難されるようになる。
すると、世の中や人に対する不信感や絶望感が押し寄せてくる。
そして自分が被害者だと思い込んだら生きる希望を失い、諦めや停滞の状態に陥ってしまう。
昔は良かったと過去にすがることになる。
つまり、主体性がない方がリハビリを始めても、してもらっている、やらされている、どうせよくならない、もう長くない、そういう状態になっているため、自主トレなんかをするはずがない。
では、主体的になるには何が必要か?
成功体験とインサイド・アウトです。
成功体験とは自分で何かを成し遂げる体験の事です。
仰々しいですが、もっと簡単に言えば目標を立てて達成する。例えば今日も挨拶ができた。運動を3日連続で出来ている。今日はぐっすり寝れた。など簡単な事でいいのです。
成功体験をするとドーパミン(やる気成分)が分泌されてやる気が出てきます。
さらに達成感を実感する(大げさに喜ぶなど)ことでよりドーパミンが分泌されます。
そして、その成功体験を繰り返すとことでドーパミンの分泌が強化されます。
やる気が出れば自分から行動できるようになり、自分で自主トレして身体を改善していけるようになります。
インサイド・アウトは簡単に説明すると、何かに不満があり変えたいと思ったら、周りに目を向けるのではなく、自分を変えていく。
結果、自分が変化する事で周りも影響されて自然に変わっていく。という考え方です。
これは、自分から行動できるようになった後に出来る様に指導して行けば主体性を得ることができ、依存状態から脱却できるようになります。
これらをリハビリと併せてコミュニケーションを行って考え方も変えていくことで、身体機能だけでなくQOLや生きる活力を向上させていくことができるようになる。
そうすれば、趣味とか生きる目的など簡単に見つけることが出来るようになり、楽しく毎日を過ごせるようになると思われます。