新鮮なおくすりの話~内服編~
お久しぶりです、看護師の黒澤です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
寒暖差が激しい今、私もすっかり気温に揺さぶられている一人です…
1日の中でも変化が激しいので服や室温はもちろんですが、食事や飲み物も悩みますよね…
最近の私は、起床時に熱めの白湯、朝食時にぬるめの白湯と朝忙しくなる前に水分補給をしっかり行うように心がけています。
目覚めの一杯は吸収率も一番良い事で知られ、特に身体を温める程度の温度にすることで胃腸への負担も少ないことが知られています。
私はせっかちなので、一杯目の白湯を少し熱くする事で、フーフー冷ましながらその日の過ごし方や朝食のメニューなどゆっくりプランニングする時間にもしています。
さて、前置きが長くなってしまいましたが…
今日は新鮮なおくすりの話~内服編~を書いてみようと思います。
最近…訪問先でこんな質問を預かりました。
「この薬を前に頂いたけれど、今飲んでもいいかな?」
何気ない質問のように思いますが、ここには大切なポイントが2つ含まれているのにお気づきでしょうか?
まず、一つ目!
「以前」処方された薬という点です。
「前」というのは、「今」と異なり、例えば症状が似ていても 現在とは身体の状況が全く同じということはあり得ません。
当然の事を書きましたが、意外と「前に余らせた薬を飲んでしまう」ということありませんか?
医師は、診察をした上で、処方を行ないます。←これも当然ですね!
という事は、出した薬は【頓服】を除いては、診察後から 処方日数すべて飲む事を前提に処方(指示)をしているのです。
「症状が改善したら 薬は飲まなくても良いです」というコメントが無い限りは、すべて飲み切りを指示していることになります。
つまり…薬が余っているという事自体が 通常は起こり得ないという事になります。
そして、二つ目!
前に処方された、「前」っていつですか?という点です。
これについては、保管方法により使用期限は異なりますが…
大前提に知っておいて頂きたいのは、お薬は「化学物質から成るもの」だという事です。
化学物質は保存条件により、変質や劣化、分解など化学変化を起こします。
見た目や臭気に変化が無くとも起こっている事もあり、何(酸素、温度、湿度、光、など)に影響を受けるかは物質ごとに異なります。
基本的には分包されたお薬は最大3ヵ月と言われていますが、場合によっては分包すらできない薬もあり、一纏めに説明する事はできないほど、お薬はデリケートな物です。
なので、一つ目のポイントと続けてお話すると・・・
基本的にお薬が余り、それを別のタイミングで使用できる機会ができないことが 正しい内服の在り方ですが、
頓服など長期保存する薬を頂いている場合については、薬局で保管方法と期限を聞くのが良いでしょう。
期限が過ぎたら、使用しなかった旨を医師へ報告し、再度処方が必要かも含めて相談できると良いですね。
お薬は必要な分・日数しか処方されません。つまり、余ることは無いのです。
正しい飲み方で飲む事、もったいない精神を捨てて診察を受けるたびにリセット(残薬を破棄)することをお勧めします。
飲み忘れが多い、薬が多くて管理できない…そんなご相談があるかたは是非、お近くのスタッフまでお声掛けください!
新鮮なおくすりで、一緒に健康管理に努めていきましょう